2012ドラフト直前戦力確認(投手編)

1.投手評価法
 統一球の影響等もあり、先発投手で1点台が3人、2点台が10人もいるなど、全般的に防御率が低下し、反面得点力も低下しています(ヤクルトの1試合あたり得点は499/144=3.47)。そこで、先発では、防御率3.50を5本柱の最低限の基準とし、表ローテ級では首位読売の3枚目ホールトンの2.45を基準とします。
 中継ぎでは、クローザー、セットアッパーは2点以内、接戦用で3点以内を目安としますが、とりあえず実際の起用法に合わせて分類します。以下、名前横のカッコ内の数字は防御率です。

2.先発
(1) 表ローテ級(〜2.45)
 館山(2.25)

(2) 裏ローテ級(〜3.50)
 ロマン(3.04)

(3) 谷間
 石川(3.60)、赤川(3.79)、村中(3.88)

(4) 評価
 5人が規定投球回に達するなど層が厚いようにも見えますが、実際には上記のとおりの成績であり、規定投球回到達者が多いのは単に他に先発を期待できる人材が少なかったからにすぎません。赤川や村中はまだ伸びしろのある選手なので成長が期待でき、また、石川も裏ローテ級の活躍であれば十分に見込めます。しかし、終盤に1軍で登板した八木などを含めても、来季に表ローテを期待できる人材まではいません(由規も肩の故障の完治は期待できない)。
 したがって、可能な限り即戦力で、表ローテを期待できる人材のドラフトでの獲得が必須です。

3.リリーフ
(1) クローザー
 バーネット(1.82)

(2) セットアッパー
 山本哲(1.21)

(3) 接戦
 押本(3.62)、日高(2.98)

(4) 敗戦処理
 正田(2.84)、増渕(5.38)

(5) 評価
 林昌勇が離脱した穴をバーネットが埋め、バーネットの代わりにセットアッパーを日高、押本、山本哲、(増渕)で順繰りに務めていくシーズンでした。山本哲の防御率は立派ですが、44と2/3回の投球回数に対して被安打が41、奪三振が38であることからすると、やや出来すぎな感があります。他の投手では、日高がまだ若いものの、球速の伸びはあまり期待できないので、少なくとも来季セットアッパーを務めきることができるかというと疑問があります。他の投手も同様です。上記以外の投手では、割って入る可能性があるのは中澤や七條、平井あたりですが、やはりセットアッパー級の活躍までは望めません。
 以上より、セットアッパー級の活躍を期待できる即戦力投手が右・左を問わず(左が日高、正田、久古しかいないことを考えれば左が望ましいが、結果を残せるのであれば右・左に拘泥する必要はない)、1枚は必要であり、やはりドラフトでの獲得が必要です。